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2台のピアノのための協奏曲変イ長調 / メンデルスゾーン

メンデルスゾーンの生誕・没年は1809年~1847年だ。
ベートーヴェンが1770年~1827年で、ロマン派の始めの作曲家とみなせるとすると、メンデルスゾーンはロマン派の次の世代に入ると思う。

この曲は、ロマン派前半の協奏曲として、特徴がつかみやすかった。

作風は、曲がどんどん前に進む感じと、欲望を表現している感じが、モーツァルトに似ているが、もっと洗練されていると思う。
この協奏曲の場合、冒頭から長いことピアノがなかなか登場しないところが、特徴だ。
登場した瞬間には、爆発力がある。

ピアノを2台使っていることが、楽曲を長大にするのに一役買っているような気もする。
長い曲では、ロマン派の場合、ストーリーを感じさせるものがある。

ピアノの独奏部では、2台のピアノの旋律が、糸をひくようにからみあって次々と現れるのが、バッハのチェンバロ協奏曲みたいに、複雑で面白い。
ただ、バッハのように即興的かというと、そうでもないように感じる。
割とベートーヴェンに近い論理的な構成・展開を旨としていると思う。

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