ノラガミ ARAGOTO
無名の神「夜ト」の生き様を描きつつ、彼を取り巻く神々の確執を描いた、現代の神話とも言うべき戦いの物語のアニメ化第二シリーズ。
2015年10月~12月に放映された。
概要
ファンタジーもののアニメは余り見ないのだが、人間以外の神や悪魔のような超自然的な存在を、人間を中心に描くものは、比較的よくあるような気がする。
それに対し、この作品には、一応、語り部として、壱岐ひよりという中学生の女の子が登場するが、描写の力点は、神そのものを描くことに置かれている。
ちなみに、この第二シリーズでは、ひよりは進級試験を経て、高校生になる。
(彼女が所属しているのは、私立学校だと思われる。医者の家の娘なのだが、それで良い学校に通っているということなのだろう。)
彼女は、交通事故に遭ったのをきっかけに、神や、妖(あやかし)などの、本来人間に存在を認識しにくい「彼岸の住人」と話し、触れ合うようになる。
交通事故の原因になった夜トという神に、元の体質に戻してもらうように願いを伝えるが、彼とかかわるうちに、神々の因縁による戦いを目の当たりにすることになる。
本作では、武神の毘沙門天の一族の内輪のもめごとを軸に、物語が展開する。
人間のように苦悩し、生きる神々の姿、というよりも、神話
ひより自体のドラマも含まれてはいるが、本筋としては、夜トの活躍が中心に据えられている。
神をめぐる設定が、とても独特で、すべてはこの作品の見所である神々の戦いを、必然的に引き起こす要素として配置されているようなので、特に意味はないのだろう。
楽しみ方としては、とにかく見る、ということだ。
神を人間にたとえるという意味で、人と同じように葛藤する様子も描かれてはいるが、単に神話に近いと言った方が、しっくりくる。