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Black Market / Weather Report

フュージョンというジャンル名は、最近、余り使われていないような気がする。

私は、音楽を意識して聴き始めたのが80年代なので、フュージョンに関しては、シャカタクなどから入っている。

そのため、ジャズの理論に従ったコードや、インプロヴィゼイションを採用しつつも、ヴォーカルが入ったシティポップス仕立てのもの、構成が歌ものと同じようなものを、フュージョンと呼ぶイメージがある。

ヴォーカルが入っていない場合でも、ポップスの歌もののようなメロディが中心になっていて、たとえばギターなどの特定の楽器が、そのメロディを演奏していて、つまり歌詞はないけれども歌に当たるものがあって、聴いて分かりやすい曲は、フュージョンと呼ばれる。

そういうイメージを持っている。

ウェザーリポートは、元祖フュージョンと呼んで良いだろうが、上記のタイプではなく、より本格的なジャズに近い。
もっとも、このタイプは、もっと掘り下げて聴く必要がありそうだ。70年代に発生し、発達した海外のフュージョンはこれに当たるはずだ。
私がまだそれ程、聴いていないだけで。

ウェザーリポートの中心人物で、作曲・キーボード担当のジョー・ザヴィヌルは、曲をきちんと作っている。
モードジャズとは違う。

和声だけでなく、構成も、スウィング・ジャズのような完璧な楽譜ではないにせよ、あらかじめ譜面に起こして、計画的にかっちり決めている。
(スウィング・ジャズの場合は、楽器の編成を決めておく関係で完璧な楽譜が必要になるのだろうから、楽譜の意味が違うのだろうが。)

その上、近代のクラシックの作曲家のように、独特な理論に従って曲を作る。
アドリブにそれ程頼らないので、どの曲も同じ、ということが起こらず、曲を区別して楽しめる。

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